「座席を譲れる人になりましょう」私はこの言葉を自社の教育方針としています。
今回は、なぜこの言葉を選んだのかについてお話したいと思います。
このコラムを見ていただいている学生・求職者の皆さんは、電車やバスに乗っているときお年寄りや妊婦さん等に座席を譲ったことございますか?
私は、恥ずかしながら当たり前に声を掛けることができるようになったのは30歳を過ぎてからでした。それまで席を譲るのは正しいことだと分かっていても、断られたら恥ずかしい、失礼になるんじゃないか、タイミングが難しいなぁ等いろんな理由をつけて見てみぬふりをしてしまう事もありました。
ところがとある日の朝の通勤中にとあるできごとがありました。
朝のラッシュ時の電車に妊婦さんが乗り込んできたのですが、私の隣に座っていた若い通勤姿の女性が、妊婦さんが前方に来たのに気づくとすぐにサッと席を立ち妊婦さんに小さく声をかけて席を譲りました。
その所作が本当に自然な立ち振る舞いで私はついつい見とれてしまいました。そして心から感動しました。
そして、自分自身も「正しいと思うことを素直に表現できるかっこいい女性でいたい!」と改めて思いました。
人それぞれ、「正しいと思うこと」は異なると思います。それを否定し合ったり「私の正しさ」と「他人の正しさ」を比べて優劣を競うのではなく、色んな意見の「正しいと思うこと」を取り入れながらも、自分の信念をしっかり伝えられる女性であってほしい。誰かのために忖度考えず何かをしてあげたいと素直に思える女性であってほしいと考えています。
私も起業家となり組織を創っていく中で、そんな女性たちと一緒に事業を通じて社会貢献していきたい。という思いから「座席を譲れる人になりましょう」という言葉を教育方針として掲げるようになりました。
環境つくり
そして、明日も行きたいと思える職場づくりを心がけています。
私が美容業界に入ったきっかけは、当時50万円以上していた両ワキ脱毛を無料でできる、という魅了に惹かれたのが正直な理由です(笑)ちょうど20年ほど前の話になります。
最初こそ安易な動機ではじめた美容の仕事でしたが、働くうちに接客の楽しさや働く仲間との絆がやりがいに変わっていきました。
幸いなことに、私が共に働いた仲間達は時にはライバルとして競い合うこともあり、また同じ悩みを共有できる仲間たちであり、自分の思いをぶつけ合える仲間たちでした。
仕事の仲間というのは、学生時代の友達の距離とはまた違いプライベートで遊んでても、気がつけばずっと仕事の話してるよね、ということが多々あります(笑)。嬉しいことは一緒に喜んで、辛かったり悔しかったりしたときは泣いたり怒ったりしてくれる存在。私にとってはかけがえのない財産になっています。
ファンスクウェアで働く社員達にも、私が出会えたような一生の戦友のような仲間と出会ってほしいと願っています。その為には私も一人ひとりと近い距離感で仕事ができるように、何でも相談してもらえる存在でありたいと思っています。
代表取締役社長
藤森暁子